飲食店のオーナーさん・店長さんは自店のアイドルタイムでの売り上げ確保に困っていませんか?
今回の記事では
アイドルタイムとは何?
アイドルタイムを使ってできること
アイドルタイムで売り上げを伸ばす方法
が分かるようになっています。
私は飲食業界に30年以上携わってきました。
色々なオーナーさんの下でたくさんのお店を立ち上げたり、立て直したりしてきました。
だからこそわかる細かなところを記事にしています。
少しでも参考になれば幸いです。
飲食店を経営する場合、アイドルタイムの発生時間が長いと、売上につながらず人件費や光熱費などのコストがかかってしまいます。
しかし飲食店経営者の中には、アイドルタイムを有効活用する方法や、アイドルタイムをどうやって短くするかわからないという方も多いはずです。
そこで本記事では、アイドルタイムの活用方法について徹底解説していきます。
アイドルタイムを短縮して、売上につなげたいという方は、ぜひ参考にしてください。
それでは私と一緒に見ていきましょう!
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飲食店のアイドルタイムを有効活用して売り上げを伸ばそう!
飲食店のアイドルタイム(通常のピーク営業時間帯とは異なる時間帯)を有効活用して売り上げを伸ばすためには、戦略的なアプローチが重要です。以下は、アイドルタイムを活用するためのアイデアです:
- 特別なプロモーション:
- アイドルタイムに限定した特別なプロモーションや割引を提供しましょう。例えば、ランチタイムにはランチセットを提供し、ディナータイムにはコース料理を割引するなど、アイドルタイムを訴求力のあるものにします。
- 新しいメニューアイテム:
- アイドルタイムに新しいメニューアイテムを導入し、顧客の興味を引きつけましょう。季節に応じた特別な料理や飲み物を提供することで、リピーターを増やすことができます。
- テーマイベント:
- アイドルタイムにテーマイベントを開催して、顧客を呼び込みましょう。例えば、ハッピーアワーやシェフの特別ディナーイベントを定期的に実施します。また、季節や特別な日に合わせたテーマイベントも考えましょう。
- 宴会や団体予約:
- アイドルタイムに宴会や団体予約を受け付けることで、集客を増やすことができます。特にビジネスランチやランチミーティング向けのプランを提供すると効果的です。
- デリバリーサービス:
- アイドルタイムにデリバリーサービスを強化し、オフィスや学校への配達などを提供します。オンライン注文システムやアプリを活用し、便宜性を高めましょう。
- インフルエンサーマーケティング:
- インフルエンサーを活用して、SNSでアイドルタイムの魅力を宣伝しましょう。有名なインフルエンサーが訪れることで、新たな顧客を引き寄せることができます。
- 価格設定戦略:
- アイドルタイムには価格設定を工夫しましょう。例えば、コースメニューやセットメニューを提供して、顧客にお得感を提供します。
- 顧客応対のトレーニング:
- スタッフに、アイドルタイムの顧客に特に丁寧な対応をするトレーニングを行いましょう。素早いサービスと笑顔の接客がリピーターを生み出します。
- 定期的なフィードバック収集:
- 顧客からのフィードバックを収集し、アイドルタイムの改善点を特定しましょう。顧客の要望に応えることで、忠実な顧客を獲得できます。
アイドルタイムを有効活用するためには、創造的で戦略的なアイデアを実行に移し、顧客の期待を超えるサービスを提供することが鍵です。また、アイドルタイムがどのような顧客層に向けているのかを理解し、そのニーズに合ったアプローチを選択することも重要です。
飲食店のアイドルタイムとは何?
アイドルタイムとは、「仕事がない・働いていない」という意味を持つidleと「時間」のtimeを繋げて作られた言葉で、「仕事がない時間」のことを指します。
飲食店や小売店などでは客がいないため、従業員が売上に繋がる業務をしていない場面になります。
そしてビジネスでは、アイドルタイムが長いほど経営にも影響を及ぼすのです。
そこで店舗や小売店の店長は、アイドルタイムという言葉について、次のような使い方をします。
「アイドルタイムになったら、ミーティングをやろう」
「トイレ掃除は、アイドルタイム中にやっておいて」
「アイドルタイムを利用して、接客の練習をしよう」
このように、アイドルタイムは営業時間内の無駄な時間を埋めたいときに使用される言葉です。
アイドルタイムにもコストが発生
アイドルコストは、企業が持つ生産能力をしっかりと活用できていないときに発生する費用です。
本来ならば得られるはずの利益を得られなかったときに使う「機会損失」と言い換えられることもあります。
しかし、飲食店や小売店などの店舗経営の場合は、機会損失以外にも大きな損失を被る可能性があります。
店舗を運営する場合、人件費やテナント料、設備費などが発生するため、それが店舗の大きな損失に繋がります。
そのため、店舗スタッフのシフトをアイドルタイムに合わせてコントロールしたり、アイドルタイムを減らすための集客方法の工夫も、店舗経営の安定には重要です。
飲食店のアイドルタイムの時間帯
レストランのアイドルタイム
レストランにおけるアイドルタイムは、15時~17時が平均的です。ランチタイムとディナータイムの間に客足が途切れやすくなります。
レストランでは、アイドルタイムにディナーの仕込みを行う場合もあるため、暇な時間ではなく、準備時間とみなしている場合もあります。
カフェのアイドルタイム
カフェにおけるアイドルタイムは、14時〜17時が平均的です。ランチタイム後の13時〜15時にピークタイムを迎え、その後は比較的客足が緩やかになります。
カフェの営業時間だけでは売上が少ないので、カフェとレストランの両方を営業する飲食店もあります。
居酒屋のアイドルタイム
居酒屋におけるアイドルタイムは、オープン~19時が平均的です。20時以降は仕事帰りの会社員が集客できるものの、20時以前の集客がネックになります。
開店時間が他の業態に比べて遅い居酒屋では、バーチャルレストランや間借り経営で営業時間外の売上を目指す店舗もあります。
アイドルタイムの有効活用法
アイドルタイムの有効活用には、掃除やスタッフ教育など普段できない作業を従業員に実施させて時間を埋める方法と、顧客を呼び込むために新サービスを始める方法があります。
新サービスを始める場合は、新たな経費がかかる可能性もあるため、需要の有無を確認した上での実施を推奨します。
ここでは、アイドルタイムの活用法の例として、スタッフ教育とテイクアウトの開始、設備のメンテナンスについて見ていきましょう。
スタッフの教育
アイドルタイムの時間をスタッフ教育に充てる方法は、一般的にもよく行われています。
とくに新人スタッフの教育を実施しておくと、顧客への対応能力が向上したり、ピークタイム時に落ち着いて業務をこなせるようになったりするでしょう。
サービスに対する顧客への満足度向上にも繋がるため、店舗の売上にも良い影響を与えると考えられます。
テイクアウト営業を始める
アイドルタイムをテイクアウトの時間にすると、ある程度の売上が見込めます。
日本政策金融公庫が2020年10月に飲食店のテイクアウトやデリバリーサービスなどに関する消費者調査を行いました。
調査結果によると、テイクアウトの利用者は20~40代の男性に多く、週に1回以上利用する人の割合が20%以上になります。
飲食店の前を通る人の中に20~40代の男性が多いのであれば、テイクアウトを始めてみると、一定の売上が見込める可能性があるでしょう。
設備のメンテナンスを行う
アイドルタイムは顧客も少ないため、飲食店の厨房機器や設備も稼働をできるだけ抑えます。
そこで、アイドルタイムの時間を使って定期メンテナンスを行うと、営業外に時間を確保する必要がなくなり、スタッフの残業代削減、設備の長期使用が可能です。
アイドルタイムで売り上げを伸ばす方法
飲食店における「昼宴会」プランの活用
居酒屋チェーンを運営する某企業では、アイドルタイムを利用した「昼宴会」プランが、中高年の同窓会や懇親会として利用されていたようです。
国土交通省が行った「全国都市交通特性調査」によると、食事や社交、娯楽のために外出しているのは非高齢者よりも高齢者に多いと分かっています。
夜間よりも昼間に行動が多い高齢者向けに、昼の宴会プランを作るのもよいでしょう。
学生や主婦の集客を狙った割引キャンペーン
某大手脱毛サロンでは、平日昼間のアイドルタイムを利用した割引キャンペーンを行っています。
平日の12時~16時半までに来店するとお得に脱毛を受けられるプランです。主婦や学生など、昼間に暇な時間ができる人たちをターゲットとしています。
国土交通省の調査より、非就業の女性(20~29歳の主婦・学生など)は、休日よりも平日に買い物や散髪などに移動が多いと分かっています。
若年層の主婦をターゲットにした商品やサービスを扱う場合は、昼間の割引プランが有効でしょう。
アイドルタイムとは、飲食や小売などの店舗において、顧客が少ない状態を指します。
アイドルタイムにもコストが発生するため、売上向上のためには、時間を無駄にしないことが重要です。
アイドルタイムを有効活用するために、スタッフ教育や設備メンテナンスで無駄な時間を埋める、またはテイクアウトや割引、アイドルタイム用のプランを提供して新規顧客を呼び込む方法などが考えられます。
今回は、具体的な事例を交えつつ、アイドルタイムの活用法をご紹介しました。ビジネスを成功させるためには、さまざまな工夫を凝らし無駄を作らない施策が大切です。
ハッピーアワーを行う
アイドルタイムを売上につなげる方法として、ハッピーアワーがあります。
ハッピーアワーは、すでに多くの飲食店で取り入れられている方法なので、導入しやすいのが特徴です。
ドリンクを限定的に安くすることで集客ができ、また普段は集客できていなかった客層を取り込むきっかけにもなります。
子ども向けのサービスを強化する
ランチタイムの後がアイドルタイムになるカフェやレストランなどの飲食店の場合、子供向けサービスを強化することで、子育て層の集客することができます。
子育てをしているユーザーは、ピークタイムを避けて人が少ない時間帯に来店をすることが多いため、お子様ランチ割引や、キッズドリンク無料などがあると来店のきっかけになります。
アイドルタイムの宣伝・告知をする
飲食店のアイドルタイムを売り上げにつなげるには、宣伝や告知が重要です。営業時間やキャンペーンを消費者の目に止まるようにすることで、集客につながります。
宣伝や告知の方法には、クーポンやSNS、POP広告などさまざまな方法があります。自社にあった宣伝・告知を選びましょう。
クーポンを配布する
飲食店のアイドルタイムを解消する方法として、クーポンを配布する方法があります。クーポンをチラシと一緒に近隣住宅のポストに投函することで、地域住民の集客が可能です。
また、クーポンを配布する方法として、来店客に対して直接渡す方法もあります。リピーターを獲得するチャンスにもなるので、積極的に利用しましょう。
SNSを活用する
飲食店のアイドルタイムの宣伝としてSNSを活用するのもおすすめです。とくにインスタグラムは飲食店との相性がよく、写真や動画を使ってインパクトのある宣伝ができます。
またハッシュタグや位置情報をつければ、今までお店を知らなかったという消費者の集客も行うことが可能です。
POP広告を打ち出す
飲食店のアイドルタイムを解消するならPOP広告も手堅い手段です。
店内の壁やテーブルなど、お客様の目に入りやすい場所に、アイドルタイム限定メニューのPOPを置くことで、注文数を増加させることができます。
アイドルタイムのシフト調整もカギとなる
飲食店では必ずアイドルタイムが発生するため、適切な人数でお店を回せるよう従業員のシフト調整が重要です。
アイドルタイムに従業員が必要以上に入れば無駄なコストになるので、アイドルタイムとピークタイムの必要人数を把握し、シフト調整を行いましょう。
まとめ
飲食店のアイドルタイムとは、お客様の来店が落ち着く時間帯のことであり、アイドルタイムが長引けば、人件費や光熱費など、無駄なコストが発生してしまいます。
アイドルタイムを有効活用する方法としておすすめなのが、
- 飲食店における「昼宴会」プランの活用
- 学生や主婦の集客を狙った割引キャンペーン
- ハッピーアワーを行う
- 子ども向けのサービスを強化する
- アイドルタイムの宣伝・告知をする
です。
ぜひあなたのお店のアイドルタイムの有効活用に役立ててみてください。