最近では1000円オーバーのラーメンを販売するお店も出てきました。
しかし、ラーメンで1000円支払うとなると躊躇してしまいますよね?
では適正の価格はいくらなのでしょうか?
これからラーメン屋を開業しようとしているオーナーさん・店長さんはラーメンの原価率・利益率について悩んでいませんか?
当然、原価をかければ美味しいラーメンが提供できますが、高ければお客様は来店してくれませんよね?
かと言って、値段を安く設定してしまうと、すぐに赤字になり廃業する羽目に・・・。
今回の記事では一般的な目安をご紹介いたします。
自店のラーメンと照らし合わせて計算してください。
私は飲食業界に30年携わってきて、色々なオーナーさんの元、飲食店の立ち上げ・立て直しをしてきました。
だからこそわかる細かなところを今回はまとめましたので、ぜひ参考に使ってください。
それでは、私と一緒に見ていきましょう!
ラーメン屋の利益率・原価率を知ろう!
ラーメン屋の利益率と原価率は、経営の健全性を把握する上で非常に重要な指標です。以下に、利益率と原価率の算出方法を説明します。
【利益率の算出方法】
利益率は、売上高から経費を差し引いた利益の割合を示す指標です。具体的には、以下のように算出します。
利益率 = (売上高 – 原価 – 販売費および一般管理費) ÷ 売上高 × 100
例えば、1ヶ月の売上高が1,000万円、原価が300万円、販売費および一般管理費が400万円だった場合、利益率は以下のように算出できます。
利益率 = (1,000万円 – 300万円 – 400万円) ÷ 1,000万円 × 100 = 30%
この場合、ラーメン屋の利益率は30%となります。
【原価率の算出方法】
原価率は、売上高に対する原価の割合を示す指標です。具体的には、以下のように算出します。
原価率 = 原価 ÷ 売上高 × 100
例えば、1ヶ月の売上高が1,000万円、原価が300万円だった場合、原価率は以下のように算出できます。
原価率 = 300万円 ÷ 1,000万円 × 100 = 30%
この場合、ラーメン屋の原価率は30%となります。
以上が、ラーメン屋の利益率と原価率の算出方法です。経営の健全性を把握するために、定期的に利益率と原価率をチェックし、改善策を考えることが大切です。
ラーメンの原価率から知りましょう!
最近ではラーメンダイニングなるものも出てきてラーメン業界は多様化しています。
淡麗系・つけ麺・汁なしのまぜ麺などジャンルが多様化した結果、若者の経営者による店も増えました。
こだわりを全面に出した店も多くて、資本力のある有名店が展開する店と対局にあるような存在となっています。
それに、汁なし・濃厚魚介つけ麺・淡麗系と言ったブームとともに、そのブームに特化した店もオープンしています。
夢が叶って開業したはいいけど、何が悪かったのか徐々に客足は遠のき、閉店へと追い込まれたラーメン屋はたくさんあります。
そうならないためにもラーメン屋の経営は計算が大切です。
正確な減価率を出すことは自店がブレてないかの指標になります。
ラーメンの原価率は平均して30%~35%程度です。
分かりやすく例えるならば1,000円のラーメンの場合350円の原価がかかっている、ということですね。
ラーメンの原価率を計算する際には、「①タレ+スープ ②麺 ③具材」の3種類を足した金額が、売価(ラーメンの価格)の何%にあたるのか、という考え方をします。
価格が安めのラーメンのおおよその原価は
醤油ラーメン:185円
とんこつラーメン:215円
味噌ラーメン:270円ぐらいと言われています。
一番原価の低い醤油ラーメンであれば、倍の金額で利益を出すことが可能です。
しかし、フランチャイズに加盟していたり、人件費がかさんだりすると、すぐに赤字になるため、安すぎる値段設定も危険です。
ラーメン屋の利益率は?
ラーメン屋で開業資金を返済し、さらに固定費も賄い、利益を上げるためには緻密な計算と、先を見越した資金繰りもとても重要になってきます。
数字・経済・経営に強くなければ、長年ラーメン屋を続けることはできません。
飲食店の利益率の目安は、10〜15%です。
しかし利益率10%を超えるラーメン屋は、全体の6%程度。15%を超えるラーメン屋に至っては、1.5%程度というデータもあります。
原価率35%のラーメン店利益
売上原価:350円(原価)×100杯=35,000円
売上高:1,000円×100杯=100,000円
利益:100,000円ー35,000円=65,000円
原価率30%のラーメン店利益
売上原価:300円(原価)×100杯=30,000円
売上高:1,000円×100杯=100,000円
利益:100,000円ー30,000円=70,000円
原価率25%のラーメン店利益
売上原価:250円(原価)×100杯=25,000円
売上高:1,000円×100杯=100,000円
利益:100,000円ー25,000円=75,000円
まとめ
ラーメン屋はしっかりした計算をしていれば儲かるようにできています。
しかし、ブレなどが生じると、すぐに赤字へと転落してしまいます。
競争の激しいラーメン業界ではいかに長く経営を続けられるのかが、鍵となってきます。
行列ができていても閉店するお店があるのは計算ができていないからです。
あなたのお店はしっかりとけいさんして長く続けていってください。